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農業の不安と、希望。

2017 5/14
トマト農家のブログ
2017年5月14日
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絶対に儲かる農業ってあるのでしょうか?
同じようにこれさえやっておけば確実に収量が採れて安定した生活が出来るということはあるのでしょうか?

僕は、ないと思います。

まだまだ勉強不足の僕らですが、農業が簡単ではないことくらいはわかったつもりです。

簡単ではないが、なんとかなるかな?という簡単な考えはありますが、どうしてもそこに付属する言葉が発生します。

「今は」です。

今は、なんとかなる。

今は、儲かる。

今は、これをやっておけば、いい生活が出来る。

そういうものです。

良くて、「しばらくは」という言葉に置き換えることができますが、永遠や、半世紀も同じということはないでしょう。

それは、農業にも他の職業にも当てはまることだと思います。

僕らはアリジゴクから逃げるアリ

僕らは、必死に工夫をして生活を良くしようとしています。それは、農業も他の仕事も一緒です。

でも果たして、良くなっているのでしょうか?

多分、人生は追いかけっこで、アリジゴクです。

立ち止まったら最後、アリジゴクの餌食になってしまいます。

だから色々な工夫や改善をすることで技術の進歩をしたり、能力の向上をしています。

しかし、人よりも一生懸命に何かをしないと、あっけなくアリジゴクにやられてしまいます。

それは、どうしてもこの世は競争社会であるので、最下位ができてしまいます。

そして、最下位は上位の人たちにも社会というアリジゴクにも食われてしまいます。

それが、定めなのです。

もしも、自然農法や、みんながやらないことをやって競争率の少ないもので勝負をした場合でも、どうしても「見えない順位」が発生します。

消費者はシビアです。「ここよりも、あっち!」何か違和感があると「もうここのは買わない!」と、競争率がないほど、もぐらたたきのように叩かれる確率が増えてしまうでしょう。

もしも、叩く側がいないもぐらたたきであれば、美味しい話ですが、そういうものは競争率が高くなる運命にあります。

さて、そう考えると、本当に今、今のことだけ考えているのは怖くないですか?

少なくても1年、いや5年、できれば10年先を見据えて生きていく必要があります。

そして、情報を敏感にキャッチをして、常に自問自答を繰り返し、チャレンジと、小さな失敗を繰り返し、向上することが大事になって来ます。

農業は、のほほんとしているイメージがありました。

しかし実際のところは、農業でご飯を食べていくのはとても大変なことなのかもしれません。

少なくても現段階の僕らはそう思っています。

危機感を持つことは大事です。

取り越し苦労であればいいのですが、きっと運だけで生きてはいけないので、たくさんの取り越し苦労をする覚悟で今後は生きていければと思います。

そして、時に大きな壁にぶつかった時には、回り道だったり、ドリルで穴を開けたり、地面に穴を掘ったりと、柔軟な発想と感覚を持ってこの先を乗り越えて生きたいと思います。

しかし、農業からは逃げたくありません。

誰かがやる。では、いつか全ての作物が輸入になってしまいます。

そして、それは次の段階で、全ての食べ物が薬や栄養剤に変わることを意味します。

僕が農業をしなければ、どこかの僕に似た人も、農業をやらなくなるでしょう。

そして、僕が農業をやれば、誰かも農業をやってくれるかもしれません。

ほんの少しでも、僕は農業のタネを撒き、水をやって、花を咲かせたい。それが僕の望みであり、希望です。

いつかは、そんな大きなこともやってみたいと思い、今日もブログの記事を書いています。

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