僕たちが研修をするのには、給付金が必要不可欠です。
前回の記事でも書かせていただきましたが、農業次世代人材投資事業(準備型)という給付金制度を利用して、僕たちは研修をすることに決意しました。
それでも、給付金がもらえるのは半年後になります。それが前回にお伝えしました第一の落とし穴。
今回は、また別の落とし穴がありますので、そちらをご紹介します。
保証人の落とし穴
保証人。その言葉を聞くと誰しもが行動不能に陥る、魔法の言葉。
保証人。親の遺言で「保証人にはなるなよ・・・。」と言われることがあるほどの、人生の落とし穴。
その言葉を口に出すのも、聞くのも、本当に嫌な言葉である。
誰がそんなどうにもならない制度を作ったのか?そんな制度があるから善良な市民が路頭に迷うことになるし、「騙す・騙された」というようなことになるのだ。
自分の責任は、自分で取ればいい。人に頼るからダメなのだ。
とは言っても、今回の給付金制度には、その保証人をつけなければならないのだ。
「オワッター」
正直、僕はそう思った。
僕の周りには、保証人を頼めるような人はいないし、もしも頼めたとしても、その人たちに申し訳なくて、頼む気すら起きない。
もちろん、その人を騙す気はこれっぽっちもない。だけど、保証人になってもらった時点で、「半分諦めて」と言っているようなもんだろう。
なぜ保証人が必要か?
そもそもなぜ保証人が必要なのか説明したいと思います。
それは、給付金をもらっても農業をスタートできなかったり、農業研修の1.5倍以上の期間、農業ができなかった場合などに給付金を一括で返済する必要があるため、返済能力のある人が保証することが必要になります。
保証人集め
僕らは、夫婦で研修するため、保証人が4名必要になる。ただし、同一人物でも可能なことがわかった。それでも3人の保証人が必要ということだ。
僕の母親に話を持ちかけたが、やはり保証人と聞くと一気に話が進まなくなる。
そりゃそうだろう。
こちらとしても、気がひける。
それでも、迷惑をかけないという前提があり、なんとか1年間の研修とその保証人になってもらえるように話はついたが、いざ研修の面接時に2年間の研修は行えそうもないことを告げると、猛反対があった。
やはり、研修は2年で行うべきか。それでも、保証人を頼むわけにはいかない。
僕にも一応、小さなプライドがある。
万が一にも迷惑をかける気もないが、簡単に信頼されるほどの器もないため、保証人を説得する材料がなかった。
したがって、万が一にも迷惑がかからない1年での研修が僕らの中のリミットだった。
もしも、2年間にしてしまうと、保証人に頼り過ぎな気にもなるし、保証をお願いする時点で、半分諦めた感が残ってしまう結果になる。
僕の小さなプライドが邪魔をするため、簡単にはお願いできないでいたのだろう。
しかし、これからの人生を考え、農業、家族、スキル、運、すべてを考えた時に、やはり2年間の研修がベストだという結論に至った。
もはや、僕のプライドの問題は意味がない。
母親に相談をした。
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