トマト農家のブログ

いつもより長文注意!「半分って言ったのに。頑張れハジメ号」の巻

今年もいよいよ近づいて来ました。

トマトの苗です。

去年は3/20くらいに小さい赤ちゃん苗を頼み、そこから約1ヶ月程度かけて定食出来るサイズにまで育てていました。

でも、今年はもう少し早く苗を注文して、2本仕立てと呼ばれる、1本のトマトを枝分かれさせ、Yの形のように2本分になるようにしようと思っています。

全ての苗を2本仕立てでやるつもりですが、他の農家さんがやっている4段摘芯(Yの1つを4段目まで栽培し摘芯して止めてしまう方法)はやりません。

今年は面積も多く、まだまだ作業的な余裕が無いため、2本仕立てで作った苗は最後まで2本のまま育てようと思っています。

単純に苗代の節約でもありますが、苗を育苗するスペースも少なくて済みますし、定植も半分になるので、メリットは多いと思います。

デメリットは、一気にトマトが大きくなる時期に負担が大きく、茎が細くなりやすいという事でしょうか。他にもあるのでしょうが、僕にはわっかりません。

3/5に苗が来る予定で、定植は約50日後になると思うので4/25前後という所でしょうか。

去年は2本仕立てと4段摘芯もやってみましたが、コントロールが下手くそで下段のトマトが小さくなってしまいました。

今年も少し怖い部分ではありますが、去年の経験を活かしてチャレンジです。

僕のハウスには育苗専用のハウスが無いので、育苗後に片付けて定植はをするバタバタ栽培をしていますが、それも4年目にもなれば慣れた物です。

エクセルで小さな苗を置くスペースを視覚的にもわかるように表示し、cm単位でハウス内のレイアウトの変更方法などを明確化し、迷わなくていいようにしていますが、これも2、3年目に作った物で、こういう物を作っておくと作業が楽ですし、翌年にも活かせるツールになります。

今年は土壌分析結果から肥料の計算を、データを入力するだけで僕の圃場に合った物がわかるようにしました。これの優れた点は、何をどのくらい注文すればいいのか、堆肥を軽トラックで各ハウスに何台分入れればいいのか、畝に撒く肥料の量まで一発でわかるようにしました。

これで、来年から肥料の購入は完全予約購入もできそうです。

追肥は液肥を使うのですが、それの計画も浅い経験ですが満足いく物ができ、これがハマれば来年から迷う事は無くなりそうです。

いざ苗が到着する前にハウスを育苗できるようにスタンバイです。

育苗をするハウスも後にトマトを植えるので、最初は堆肥を入れる所からスタートです。

いざ、ハウス内を堆肥を入れられるくらいに土をならします。

このハウスには軽トラで0.5台分の堆肥を入れるのですが、他のハウスはまだ堆肥を入れる準備ができていないので、堆肥を買う時に半分だけ購入しようと思います。と言っても1台でも半分でも1台分の値段なのですが。でも早く苗をウェルカム状態にしたいので、ここは半分がベストです。

さて、堆肥を半分だけとお願いしたのですが、なんだかいつもと同じ位入っている気がするくらい重い物を乗せて坂道でうなっているハジメ号を何とかなだめてはハウスに急ぎます。

さてさて、そんなはずはない、確かに僕は半分と言って、作業員の方も分かったような感じだったと自分に言い聞かせていましたが、目の前にあるのは軽トラの荷台に約9割ほど入った堆肥の山です。

軽トラに堆肥を沢山運べるようにコンパネで枠を作っているので、9割は多いです。

まず、堆肥を撒いてみようと思い、やってみましたが、やはり多く、去年までは計算が合っていなくて倍くらいの堆肥を入れてしまってトマトにも影響が出ていたので、少し少ないくらいがちょうどいいのです。だから軽トラで0.45台くらいの堆肥を撒き終え、もう満足です。

さてさて、これで終わればスムーズなのですが、まだまだ残りの0.45台分がありまっせー。

他のハウスにも撒きたいけど、ほうれん草があったり、建設用のパイプを雪除けのために置いていたりと堆肥を撒けるスペースがありませーん。

やっちまった。

もっと堆肥を入れてくれたおじさんに上手く伝えればよかった。と後悔しても遅く。目の前のハジメ号の背には、まだまだやらなければいけない山が見た目のインパクトから十分に重圧を伝えられるほど僕にも重くのしかかって来るのでした。ちゃんちゃん。

ここで終わればいいのですが、そうも言ってられません。どうしようもないので、第2案を頭の中で開きます。ぺら。

まだ建設中のハウスに撒けばいいじゃないか!

いやいや、外は雪が積もっているからムリムリ!

絶対にハジメ号ハマるって。

いや、スピード出せばいけるっしょ。

ビュいーんって行って、撒きながら前進してくれば少しずつ軽くなってくるから出来るって!

自問自答を繰り返します。

ただそこにはNOという答えは持ち合わせておらず、やるしかないという状況でした。

さて、結果は・・・。

はい、すぐにハマりました!

堆肥を撒くはずだったスコップは雪かきと土かきのスコップに早変わりです。

そこで一つ問題が、ただでさえぬかるんでいるのに、いつもにも増して重いハジメ号は、このままではどうやっても身動きできずフリーズです。

僕に出来る事と言えば、ハジメ号が背負っている重い荷物をそっと降ろしてあげることぐらいでした。

そっとというより、半ばやけくそで降ろしましたが。ほぼ一箇所にズドンと。

そこから何とかハジメ号を脱出させる事に成功し、今度はトラクターで来て堆肥を荷台に乗せて広い範囲に撒きました。ちゃんちゃん。

とまだ終われない。予定はまだ先にあります。

その後は石灰などをハウス内に撒き、トラクターで掘り、苗を置けるようにトラクターで踏み固めて、トラクターの整地キャリアでならして平にしました。

ふー。これで何とか終わりです。写真が明るいのは暗い感じだったので明るめに撮ったからです。

家に帰ると妻が先日買ったパン焼き専用の南部鉄器でパンを焼いていたので食べると、あまりの美味しさに今度はお腹の方が重くなりましたが、これは非常に満足のいく重さでした。めでたしめでたし。

 

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