トマト農家のブログ

野生獣被害防止「恒久電気柵」設置に係る現地研修会に参加して

今日は、新規就農者研修の応用コースを担当されている「中森先生」がメインの野生獣被害防止「恒久電気柵」設置に係る現地研修会を朝から夕方まで参加させていただきました。

僕がキャッチした情報では、「中森先生は県で一番の獣害対策のプロフェッショナル」だということで、期待度が高い研修でした。

それというのも、少し前の記事でも紹介しましたが、僕らの住もうとしている江刺区の米里は、自然が豊かで山にはシカがいます。熊もいるようです。ということは、ハクビシンや狸などもいるでしょう。

年々、野生動物の目撃例も増えてきているようですので、僕らも真剣に考えなければならない問題だと思い、研修に参加させていただきました。

恒久電気柵とは?

恒久という言葉がついているので、長ーく持つ電気柵ということなのでしょうが、片付けずに数年間は設置可能な電気柵というものでした。(間違ってたらごめんなさい・・・。)

今回の研修では、実際に電気柵を張る作業を総勢20名以上?で450メートルくらいのエリアを時間内にやり切りました!

皆さん、慣れない作業で大変だったと思いますが、僕的には丸い金属パイプにプラスチック製の碍子(がいし)を接続する作業が特に大変でしたが、面白かったです。

丸いパイプにインパクトドライバーでビスを打つわけですが、慣れないうちは、右に左に力が分散されてしまい上手くいきませんでしたが、何となくコツがわかって最後にはかなり上達したと思います。

しかし、流石はプロフェッショナル!中森先生や、獣害対策の会社「サージミヤワキ(株)の菊池恭則さん」は、格がちがいます。

手元もネジもブレずに「スーっと」金属パイプに入っていくのが、見てて心地がよかったです。

なにごとも極めるっていいっすねー!

恒久電気柵の注意点

ここでは、先生や皆さんに教えていただいた話を、僕的にまとめてみました。

①電気柵は、動物に危険があると認識させることが目的で、上手に活用すると非常に効果が高い。

②電気柵を設置している時は電気を通していないと、意味がなく、電気が通っていない電気柵を動物が知ってしまうと、危険と認知しないため、効果がなくなってしまう。

③冬でも電気を通す場合は、雪の高さの分は線を張ったままで通電なしの状態にし、それ以外は通電している状態にするということ。冬に電気を通さない場合には、線をゆるめて地面に下す。

④電気柵は、シカなら40,70,100,130cmの高さに線を張り、ツキノワグマなら20,40,70cmの高さに、さらに小動物(アナグマ、タヌキ、ハクビシン)には10cmの線で対応する。併せて対策する場合は、それぞれの高さに設置する。例:シカとツキノワグマ対策なら(20,40,70,100,130)の5本を張る。

⑤ワイヤーに草が触れないほうがいいので防草シートなどで対策をとる。

⑥熊を近づかせない為には、ラジオよりも鈴(腰につけるベル)の方がいいらしい。

⑦収穫期が終わり、特に実のついた物などの片づけを雑にしていると、熊をおびき寄せてしまい、畑のシーズンになっても熊が来てしまうことに・・・。

⑧熊はなんでも食う。

⑨シカは、柔らかい葉や木の新芽を食べるので、田植えの時期の稲や、実がなり始めた稲の被害が多い。

⑩電気柵を飛び越えるシカは稀にいるにせよ、大体のシカは食べ物を得るために怪我を負うリスクは侵さない。

⑪熊は、その場にとどまってむしゃむしゃと作物を食べる(座って食べる)

こんな感じです。もっともっと、重要なことがありましたが、とりあえずここまでにしたいと思います。(いつか、電気柵のサイトでも立ち上げるかと本気で思うほど、面白い内容ですね。)

今回は、非常に為になる研修でした。中村先生をはじめ、皆様、どうもありがとうございました。

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