私達が農家を目指したのは約3年前の事です。

研修を始めたのが約2年前です。

江刺の米里に移住したのが約1年前です。

トマトをやる為にここに来て、田んぼを畑にして、家を購入してリフォームして。

失敗も成功も、地域とのふれあいも。

リフォーム途中で移り住んだ為に、家の中でも氷点下10度くらいで水道の凍結も日常的なものになる程、かなり酷いもんでした。

そんなこんなで、中古のビニールハウスも次々に集まり、解体に追われる日々、明渠も掘っては埋めて、また掘って。

そしてようやくビニールハウスも立ち始めました。

そんな事の一つ一つが思い出になりつつある今日。

大変だった思い出の中に、畑の登り口を砂利で舗装する作業があります。

田んぼを畑にする為、前シーズンは立派な田んぼでしたので、当然ですがグチョグチョです。

知り合いにダンプを借りて、採石場を往復しては、田んぼの中を車が通れるように砂利を敷きます。

合計で20トンくらいは敷いたと思いますが、途中で雨が降り、砂利を敷いた場所でもダンプがハマり出れなくなって、助けてもらたり。

ダンプは諦め、軽トラで何回も往復しては、さらに厚く砂利を敷いたり。

ここまでくるまでに、実に色々な事を経験して来ました。

そんな僕らももうじき就農です。

ところが、今になって大きなトラブルです。

それは農地の問題です。

僕らが買った中古住宅と同じ名義の田んぼは僕らの農地のベースになる部分で、その下の田んぼは、湧いて出た話で、運良く借りられることになった場所です。ここが2年目の拡張部分です。

そして問題なのがコンクリートで舗装された、唯一まともに車が入れる坂がある田んぼです。坂を降りて延長線上に砂利を敷いたのですが、ここに来てそこが借りられなくなりました。

どーやってトマトを運んだり、資材を運んだりすりゃーいいんだぁー??

ありえない状況です。

そもそもその田んぼは違う人が借りていた田んぼでしたが、来年は僕らが借りられるという話で農業委員会の方や普及センター、師匠なども会議でも話されている「絶対に大丈夫な田んぼ」でした。

しかし、借主の方から貸主の方に話をしてくれるという流れで、すでに話が通っている事だと思っていましたが、最近まで何も言っていなかったという事が発覚しました。

電柱を建てるにあたっての許可申請を土地の所有者に書いてもらおうと話を進めていましたが、その時にようやく話をしたようで、所有者は混乱してしまったようで話がこじれてしまいました。

そして先日、正式にお断りのお電話をいただいたという流れです。

もっと早くに伝えてくれていれば、もっと早くダメならダメとわかっていれば、もっと、もっとの山積みです。

少なくとも、計画を変更できましたし、明渠も、畔けずりも今後を見据えたものにできたと思いますが、不安を抱えてしまっている現状です。

2019年2月1日から僕らは就農します。

ですが、ここまで来て振り出しに戻るような衝撃です。

本当に振り出しに戻ったら、僕らは米里に来たでしょうか?

丈夫で安全なコンクリートの登り口があったからこそ、ここで農業をしようと決意できた訳で、非常に大きなポイントでした。

今後の事を考えると、ハウス建設のスピードも当然ながら落ちてしまいます。

気がつくと手を止めていて、下を向いている自分がいました。

でも前に進むしか道はありません。

例え、道が無くとも、登り口が無くとも何とかするしかありません。

これは僕らの試練です。

そう考えると下を向いていながら口元がニヤッと緩むのでした。

よし、やってやる!

そう自分を奮い立たせて、自分を騙し、やっていくのです。

いつしかこの事さえも、笑って話せるようになるのだろうと思います。

それはいつになるか分かりませんが、きっとものすごく近い将来になると思います。

僕が負けない限り、僕の進む力が強ければ強いほど。

結局は僕次第です。

「やったるけんのー!」